「AIを使えば、あなたの会社のサイトに外から侵入できるかどうか、調べられます」。最近、こういった趣旨の広告を目にした方がいるかもしれません。大手のIT企業が、AIを使ってWebサイトを外側から検査するサービスを、相次いで打ち出しています。

長いあいだ専門の会社だけが扱ってきた「外部からのセキュリティ検査」が、AIで手早くできるようになり、売り物として表に出てきた——そういう動きです。では、なぜ今なのでしょうか。背景には、2026年10月に立て続けに起きた、情報漏洩があります。

この1か月で、業種を問わず起きています

2026年10月の1か月だけで、個人情報の漏洩やその可能性が、業種をまたいで次々と公表されました。社名は伏せますが、公表されている規模を業種別に並べると、こうなります。

外食、小売、ネット調査、金融、メーカー——並べてみると、業種に偏りがありません。「うちは特別なデータを持っていないから」という線引きが、だんだん効かなくなってきています。

一方で、ここに並んだどの会社も、セキュリティに手を抜いていた無防備な会社というわけではありません。相応の体制を持つ会社でも起きている、というのが、この1か月が示していることです。なかには、自社ではなく、使っていた外部の仕組みが破られて巻き込まれた例もあります。

ただ、正直にお伝えしておきます

先に、正直に言っておきたいことがあります。

いま挙げた漏洩を、「外部からの点検をやっていれば防げた」とは、私は言いません。公表されている原因の多くはサーバーやアプリケーションへの不正アクセスで、外から見えていた不備が入口だったと発表されているわけではないからです。外側をいくら丁寧に見ても、中で起きたことは防げません。

セキュリティの記事には、こうした事件を並べて不安をあおり、「だからうちのサービスを」と流し込む型がよくあります。でも、9,800円の点検でこれらが防げたことにするのは、嘘になります。それは言いたくありません。

では、外から見る点検に何の意味があるのか。それは「守りの保証」ではなく、自分のサイトが外からどう見えているか、という現在地を知ることです。玄関の鍵がかかっているか、窓が開けっ放しになっていないか——家の中の金庫までは守れなくても、外から見える戸締まりの状態なら確かめられます。基本の衛生状態を知る、最初の一歩。それが、外からの点検にできることの範囲です。

逆に言えば、戸締まりすらできているか分からないまま不安だけを抱えているなら、まず現在地を知るところから始めるのは、理にかなっています。

まずは、自分で確かめられます

現在地を知るだけなら、お金をかけずに今日できることが、いくつもあります。専門知識がなくても確認できる5つを挙げます。

  1. 通信が暗号化されているか(HTTPS)。サイトのURLが「https://」で始まり、ブラウザのアドレス欄に鍵のマークが出ているか。証明書の有効期限が切れていないか。ここが崩れていると、入力された情報が途中で盗み見られる恐れがあります。

  2. なりすましメール対策(SPF・DMARC)の設定。あなたの会社のドメインを装った偽メールが出回るのを防ぐ仕組みです。設定していないと、取引先から「御社を名乗る不審なメールが来た」と言われて初めて気づく、ということになりがちです。

  3. 使っているソフトのバージョンが、外から丸見えになっていないか。サイトを動かしているソフト(WordPressなど)の種類や古いバージョンが外から読めてしまうと、「この穴がまだ空いている家です」と自分から教えているのと同じです。

  4. セキュリティ用の設定(HTTPヘッダ)が入っているか。ブラウザに「こう安全に表示してください」と伝える、基本的な設定です。入っていないサイトは、まだ珍しくありません。

  5. 管理画面やバックアップが、うっかり公開されていないか。ログイン画面や、バックアップした古いデータが、誰でもたどり着けるURLに置きっぱなしになっていないか。これは意外と、よくあります。

どれも、調べ方を検索すれば出てきますし、無料のチェックツールもあります。手を動かせる方は、まずご自分で見てみてください。それでじゅうぶんな場合も、多いはずです。何から手をつけるか迷うときは、中小企業のセキュリティ対策、何から始めるかと、日頃のルールをまとめた情報漏洩対策、4つの社内ルールも、あわせて読んでみてください。

それでも、手が回らない方へ

とはいえ、本業をやりながらこれを全部見るのは、正直しんどいと思います。ITの専任がいない会社や店舗なら、なおさらです。このご時世、猫の手も借りたいくらいだ、というのが本音ではないでしょうか。

そういう方のために、いま挙げた「外から見える範囲」を代わりに点検して、危ないところと直し方をA4 1枚にまとめてお返しする、というものを9,800円(税込)で用意しました。hebiworkという、私ひとりでやっている小さな事業です。正直に言えば、名の知れた会社ではありません。だからこそ、先に「やらないこと」をはっきりさせておきます。

最後のひとつは、気持ちの問題ではなく、仕組みでそうしています。アカウント登録もなく、定期課金もなく、1枚の報告で完結する——だから、追いかけようがない形にしてあるのです。お支払いもStripeの決済ページで完結し、こちらが受け取るのは、点検に必要なサイトのURLと、報告を送る連絡先のメールだけです。会社の弱みを誰かに相談する気まずさなく、匿名のまま頼めます。

点検に入る前に、そのサイトがご自身のものか(または点検する権限があるか)を一度だけ確認させてください。ご連絡先メールのドメインが一致していれば、それで確認とします。一致しない場合は、指定の確認タグをサイトに置いていただくだけです。確認ができないサイトは点検せず、全額返金します。他人のサイトを勝手に、ということを防ぐためのひと手間です。

納品は最短で即日、遅くとも3営業日以内。この「最短即日」は、急かすための言葉ではありません。不安は、早く解けたほうがいいと思うからです。見える穴がひとつも無ければ、「緑でした」の1枚をお返しします。それでも、現在地がはっきりする分の値打ちは、あるはずです。

外部点検レポートの見本。墨色のヘッダに「要対応2・確認1・良好3」の集計。通信の暗号化やソフトのバージョン露出など6項目を、今すぐ・確認・良好の信号と直し方で示したサマリ面。

お渡しするのは、こういう1枚です。これは「ひと目で分かるサマリ面」の見本で、本番は各項目の「どこが・なぜ危ないか・どう直すか(手順)」まで添えた報告書をお送りします。

▶ 9,800円で外部点検を申し込む(Stripeの決済ページへ)

点検の範囲や見本をもっと見るなら → Webサイト外部セキュリティ点検の商品ページ

よくある質問

ログインするのですか。IDやパスワードを渡す必要がありますか。 いいえ。ログインは一切しません。IDやパスワードをお預かりすることもありません。見るのは、誰でもアクセスできる「外から見える公開情報」だけです。

点検でサイトが攻撃されたり、重くなったり、落ちたりしませんか。 しません。見つけた弱点を実際に突いて侵入することはしませんし、大量アクセスで負荷をかける検査もしません。外から静かに見える状態を確認するだけなので、サイトの動きに影響は出ません。

これをやれば、ニュースになっているような情報漏洩は防げますか。 いいえ、そこは正直にお伝えします。公表されている漏洩の多くはサーバーやアプリケーションへの不正アクセスで、外から見える不備が原因と発表されているわけではありません。外からの点検は「漏洩を防ぐ保証」ではなく、「外から自分がどう見えているかという現在地を知る、最初の一歩」です。

正直なところ、無名の方に頼んで大丈夫でしょうか。 ごもっともな心配だと思います。名の知れた会社ではありません。だからこそ、ログインしない・攻撃しない・中は見ない・追客しない、という「やらないこと」を先にはっきりさせています。お預けいただくのはサイトのURLと連絡先だけで、こちらに渡る情報を最初から最小限にしてあります。

問題が見つかったら、修理やサービスを売り込まれますか。 ありません。アカウント登録も定期課金もなく、報告の1枚で完結します。連絡先は報告をお送りするためだけに使い、他の営業には使いません。追いかけられない仕組みにしてあるので、「営業しない」はこちらの心がけではなく、構造上そうなっています。

点検して、何も見つからなかったらどうなりますか。 見える穴がひとつも無ければ、「緑でした」という1枚をお返しします。払い損にはしません。「いまは外から見える問題はない」とはっきり分かること自体が、ひとつの現在地です。

自分の会社ではなく、取引先や知人のサイトを頼めますか。 点検する権限があるサイトに限ります。お支払いのあと、点検に入る前に所有を確認させていただきます(連絡先メールのドメイン一致、または確認タグの設置)。確認できない場合は点検せず、全額返金します。

不安をあおって終わる記事には、したくありませんでした。大事なのは、怖がることではなく、自分がいま外からどう見えているかを知ることです。そこから先、自分でやるか、誰かに任せるかは、現在地が分かってから決めれば、じゅうぶん間に合います。日本の中小企業や店舗の、セキュリティの入口になれたらと思っています。